治療を簡単にいうと「刺激に対しての反応を上手に引き出す」こと

僕たち、治療院をしている人間は、実際のところお客様に対して何をしているのでしょうか。

「治す」?

誤解を恐れずにいえば、ちょっと違うと思うし、僕自身は治しているつもりはありません。(本当に誤解しないでください)

というのも、もしも目の前に残念ながら亡くなられた方のご遺体があるとして、それに何かしらしても何も変化しないんですね(治らないし、生き返らない)。つまりは、生きている身体は、自然に治っていく力を持っていて、それが「治している」ということです。

僕たち治療をする立場の人は、その治る力を最大限に発揮できるように、身体に対して施術をします。図にしてみるとこんな感じで、とっても簡単。

人の身体に、なんらかの刺激を入れる。これは電気をかけるとか温めるとか冷やすとか揉むとか伸ばすとか押すとか、そういった類のもの。怒ったり笑わせたりも刺激ですね。広い目で見れば、そういったものも刺激です。

すると、人は刺激に対して何らかの反応をします。反応の出方は人それぞれです。

治療をする側は、トラブルが治っていくのに有利な反応が出てくるような刺激を選択して患者さんに入れていきます。わかりやすい例としては、薬がありますね。ある物質(薬効成分)を飲ませると、飲んだ人の身体が変化をしていく。でも、人によって、同じ症状でも同じ薬が効くとか効かないがあるので、薬を変えていく。求める反応のために刺激を変えていくということですね。

僕がお客様の身体を修正していく場合です。
例えば、膝が痛いといわれれば、どんな動き方をしていくのか見てみます。よくあるのが、歩くときに膝が外側にスライドするという動きが出ること。これが痛みの原因になっていることが多いので、この動きを止めることを試みます。

この場合は、膝が外にスライドするのを止める働きをする筋肉の具合をチェックします。たいていちゃんと動いていないので「ちゃんと動け」と特定の場所にシールやテープを貼っていきます。この特定の場所は、人によっても日によっても違うので、その場その場で探りながら決めていきます。そしてほしい反応「ちゃんと筋肉が動き出す」ことを確認します。

このように、治療をする仕事というのは、基本的にはお客様の身体がよくなるような反応を引き出すということをしていて、実際に治すことなどできません。あくまでも治るための環境づくりで、治しているのはご自身の治っていく力です。

これはぜひ知っておいて欲しいことです。もし、これを理解していただけると、

  • 試合まで時間がないので一回で治してほしい
  • 早寝・早起き・腹八文目とかいうけど、そんなこと関係ないじゃん
  • トラブルを自分で治すには何をしたらいいですか?

とかは、難しい話だわかっていただけると思います。

直感的には理解しにくい話だし、無責任すぎるだろと思われる方もいらっしゃるとは思います。でも、こんな考えで治療に取り組んでおりますので、それでも良ければご利用ください。多分、求める反応を多く知っている方です。

この記事を書いている人

走尾 潤Body Tuning Labo K7"代表 / Body Tuner
もともとは、富士通系のコンピュータメーカーでハード設計を11年くらいした。
ある時、運動選手のケアがしたくなり、脱サラ、接骨院開業。本格的にケア事業をするために、現在の自費治療院を開設。
今では、世界に挑戦するジュニアテニス選手やプロ選手。3時間を切る、比較的早い市民マラソンランナー、ダンサーや俳優などのケアサポートを行う。