自分自身が自転車に乗って膝の痛みが出たときにやったこと

風が強いある日、それはもう一生懸命自転車をこいでいたら右膝が痛くなりました。それも、ちょっとした上り坂も降りて押したいくらいに。

アスリートのボディメンテナンスを仕事にしている自分の場合は、原因の分析と対応をできる限りやらないといけないだろうということで、いろいろ調査・分析・対応をしてみました。その結果、とりあえず1日で痛みは治まり、翌日からは多少恐々ではありますけど同じように乗れるようになりました。

人の身体の痛みはそれぞれ同じものではありません。が、こういう見方をしたら解決できる場合もあるんだなという事例紹介をしてみましょう。

最近の自転車ライド

新しいもの好きでもあるので、さいたまで昨年の9月(?)よりサービスが開始されたUber Eatsに配達員登録してみました。始めてみると、自分でも理由がよくわからないのですけどハマりました。

そこで、昔長男が乗っていた自転車(クロスバイク)を整備しながら毎日にように走り回っています。

距離的には700~800Km/月くらい。走るのは、普通の街中なので、それほどの高低差はないです。陸橋を渡るときに登るくらい。ただ、もともとはほぼ運動しない人間だったのでそれでもきついです。あと、待っている人がいるので常に全開ということではないですけど、そこそこ頑張ってます。

解決につながったこと(やったこと)

一言でいってしまえば、身体の左右バランスを調整しただけです。痛いところに電気を掛けたり、マッサージしたり、ストレッチしたりとか、その類のことを患部周辺には一斉していないです。

ネット検索で「自転車での膝の痛み」みたいに検索すると、治療方法ではアイシングやストレッチが出てきます。が、自分では全然やってないです。もちろん、事例なんて人によって様々なので、あなたには有効かもしれないです。

まぁ、普段からアスリートのボディメンテナンスではアイシングとかストレッチは全くしないので、あまり効く気はしないですけど…。

調べてみたこと

あちこち調べていて最初に気づいたのは、タイヤの片減り。タイヤの真ん中より右側が多く減っていました。これは誰でもチェックできますね。

次に気づいたのが、平坦な直線路を走っているときに、タイヤの左側が見えていること。さらに調べていくと、どうも左目が効き目のようで、右目だとタイヤのサイドは見えない、つまり真上には右目があるということ。身体のセンターと自転車の垂直はずれていますね。

自転車の専門家ではないので憶測にすぎませんが、理想的な自転車の走りは身体もバイクも垂直になっていることだと思います(こぐときの左右振れはあるとしても)。だとしたら、僕の場合は理想からははずれていますね。

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考えること

タイヤの右側の片減りとタイヤの左側が見えていることから推測すると、自転車を右側に傾けた状態で走っているだろうということです。自転車をこぐときに車体は左右に振れると思いますが、この振れ幅が右の方が深いという方が正確かもしれません。いずれにせよ、左よりも右に傾き傾向がありそうです。

普段アスリートのボディメンテナンスをしていると、ほぼ全員に重心の左右ずれがあります。ど真ん中の人はほとんどいないです。で、ずれている方に重力負荷が多く掛かるわけで、故障もほぼそちら半身で起こります。僕の場合は、右寄り。今回の膝の痛みの右と合致します。

ということで、左右バランスの崩れで右寄りの走り方になっていて、右寄りの走り方が右膝に負担を掛けているだろうと考えました。だとしたら対処は簡単、重心位置を修正すればいいことになります。

やったこと

普段の仕事としてのアスリートのボディメンテナンスには、1時間近くの時間を掛け、身体中の関節や動作を細か検査していきます。しかし、自分で自分を検査はできないので、今回はテーピングを使って重心位置のコントロールだけやりました。

少し違うけど、ベースはこんな感じ

これは、10年以上も前にとある勉強会で発表したもので、テーピング数本で重心位置をある程度修正できます。テーピング自体は簡単です。

その結果

結果としては、その場で痛みは7割~8割減。翌日にはほぼ回復して朝から自転車に乗れました。

その後、再発が怖いのでちょこちょこ自分でテーピングをして調整しました。痛みが出たのは実質丸1日くらいです。

自転車に乗った時の前のタイヤの見え方も左右の目で同じように見えるようになりました

まとめ的に

自転車に限りませんが、膝の痛みが出たときに治す側が良くいうのは「使い過ぎ」でしょうか。

仮に使過ぎだとしたら、両膝に痛みが出るはず。もし片側だったら使い過ぎの前に片側にだけ発症する理由があるはずです。なので、それを修正することから始めるのが筋でしょう。それを決して「身体の生まれ持ったものだから仕方ない」といってはいけないと思います。結果はともかく、プロとしては何とかしないといけないと思ってます。

で、普段はそれほど運動をしない自分が運動で壊れてしまったとき、普段アスリートに施している発想でセルフメンテをして解決できました。これは患部に何かをするという局所的な見方ではなく、全身が綺麗にきっちりと動く状態にまずは持っていくというもの。実際、それで解決することがほとんどです。

なので、この記事は自転車に乗って膝に痛みが出た場合の話なので、「自転車で膝が痛い」の治りが長引いたり再発を繰り返す場合には、全身状態をチェックしてくれる人に一度見てもらってもいいかもよ、とご提案をしつつ終わりにしたいと思います。

早く治るといいですね。

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この記事を書いた人

Body Tuning Labo K7”代表の走尾(はしお)です。
人の身体、特に上昇志向の強いアスリートの動き具合を調整していくのが一番得意。
ほぼ100%の人が「自分の身体はちゃんと動いている」と思っているので、もっといい世界があることをお知らせしたい。
元コンピューターハードウェア設計エンジニア。たぶん、異色の転職組で人の身体への接し方が違います。それが結果の違いも生みます。

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