先日、バレーボールのスポーツ少年団で身体の使い方や動かし方の講習会を行いました。
バレーボールは年齢や性別を問わず、相手との接触がない比較的安全なスポーツです。多くの人が参加できるスポーツですが、正しい身体の使い方や動かし方を知らないと、怪我をする可能性が高くなるばかりか、パフォーマンスの向上も期待できません。
正しい身体の使い方や動かし方を学ぶことで、より楽しく活動することができます。
この記事では、講習会で小学生に伝えたことや、ケーセブンがスポーツ選手にどうあってほしいと考えているのかをお伝えします。
身体の使い方/動かし方について
身体の使うということに関して、まずは最低限の身体の仕組みを理解しておくことが重要です。さらに物理的な考え方を知っておくことも大切です。
スポーツ選手は少しでもパフォーマンスを高く出したいと思っているはず。多少はこういったことを理解する努力も取り入れてほしいです。
スポーツ選手へのものの伝え方
僕が選手に教えごとをするときに、自分なりにいくつかの決まりがあります。
- いきなり結果だけを教えない(原理を理解してもらう)
- できる限り原理的なことの実験をする
- 実験結果を自分の身体にどう適用させるかを知る
- 練習する
- 繰り返す
という感じ。
基本的には、なんでもかんでも答えを聞いて、自分の考えなしに頭に入れることはしないようにしています。すぐに忘れちゃうから。
原理を考えさせ、理解させ、実験をし、そのうえで自分の身体に適用をすると、より理解度は深まると思っています。これからも自分の頭で考えながら練習や技術習得できる選手になってもらえることを願っています。
重心の位置とどこを動かすのか
身体を動かすとき、ただ闇雲に動かすよりも理屈を知って動かした方が効率がいい場合があります。
それに関する実験をしました。
中身の半分ぐらい入った500mlのペットボトル。これを水平に30cmぐらいの幅で動かすとき、キャップの部分を持つのと本体を持つのとどちらが軽く動くのかを試して貰います。
大抵の人は聞いただけで本体部分思って振った方が軽く動くと思うと思います。
理屈的にはまさにそうなのですが、どういう理屈でそうなるでしょうか?
詳細はダイジェスト動画を見てもらうとして、それをバレーボールでどう使うかというところが問題になってきます。
人の身体の重心はだいたい下腹にあります。鍛錬といわれるところですね。そこが一番重いということなので、動き出しでは肩や胸や頭などから行くよりも、この下腹を行きたい方向に移動させる意識を持つと身体は軽く動きやすいです。
バレーボールは特に止まったところからの動き出しがとても重要なので、こういう意識はとても大事だと思います。
小さい筋肉よりも大きい筋肉
スポーツ特に競技スポーツの場合には必ず相手がいます。直接対決かどうかは別として、タイム勝負だったりポイント勝負だったり相手がいますよね。
なので、たいていの場合、少しでもパワーが欲しくなると思います。という時、どうやったら大きいパワーが出せるでしょうか。
この章のタイトルにもなっているので、ネタバレ感はありますが、小さい筋肉よりも大きい筋肉を使った方がパワーが出せる可能性があります。筋力は筋肉の断面積に比例するといわれているので、大きい筋肉のほうが有利なわけです。
多くのアスリートが筋トレをするのも、この筋肉の断面積を増やすためです。
ということで、今回はバレーボールでのサーブで少しでも大きい筋肉を使うにはどうしたらいいのかを伝えました。
どんなスポーツでも初心者ほど手先足先に力が入ります。よくいう、手打ちとか手投げとか、そういうことですね。
ボールを打つとき、小学生くらいだと多くの選手は手のひらでボールを打つ感覚というか意識を持っています。それを大きい筋肉があるボディに意識を移動させていきます。
例えば最初は手で打っていたのを肘から振り出して打つ。それができてきたら肩から振り出して打つ。そして腹筋/背筋を使って打つところまで意識のポイントをずらしていきます。
これはテニスのストロークでも野球などのボール投げでも同じです。多少競技種目によって意識のポイントが変わるかもしれませんが、基本的には手足の先から根本である胴体のほうに意識のポイントをずらしてくると強い力が出るようになってきます。

まとめ
バレーボールのスポーツ少年団で身体の使い方や動かし方の講習会を行いました。
日々の練習の中で、今回伝えたことをしつこく繰り返していただけると、きっとすぐに成果が出てくると思います。
今回の講習でも、話をした直後から動きが変わる選手が結構いました。教えたことをかなり効率よく吸収する選手たちなので、きっと数カ月後には見違えることでしょう。大会で好成績を収められたら、こちらも嬉しいです。
日頃の練習も、指導者の方の取り組み方がうまくいっている感じです。
場合によっては、子供たちは大人に対して委縮しているチームもいます。普段の練習でかなりガリガリやられちゃってるんだろうなぁ…、って思うことが良くあります。
今回のチームは、小学生たちがどんどん近づいてきて、学童保育の先生になったような気分でした。子供たちの笑顔も絶えなかったので、かなり頭に入ったんじゃないかなと期待しています。
と、ケーセブンで講習をやるときにはこんな感じで、恐怖心ゼロの笑顔満載でできるように心がけています。こちらも選手たちから学ぶことが多く、今回も楽しかったです。
次の大会、少しでも上にいった報告を楽しみにしてます。