重心の見直しでパフォーマンスを向上:スポーツ整体の新技術

アスリートにとって、一番大切な道具は何でしょうか?

過去に色々なスポーツの現場でこの質問をしてきましたが、一発で正解が出てきた記憶はありません。で、答えはあなた自身の身体です。

あなたご自身の身体を一番の道具だと考え、よく知り、よくメンテをし、きちっとしたセッティングをして試合や練習に臨んでいただけたら嬉しいです。きっと良い成績に結びつきます。

重心位置と身体の動きの関係

身体の動きは重心位置によって大きく変化します。「もっと重心を低く(高く)しろ」とか、いわれたこととか聞いたことはあると思います。

重心位置を変えるということ

この記事では、重心の高さの話ではなく前後の話をします。

少し具体的に表現すれば「つま先寄り」で立っているのか、「踵寄り」で立っているのかのような話です。かつ、静止状態の話ではなく動いているときの話です。重心が前の方にあればつま先の方で立っている感じがするし、後ろの方にあれば踵の方で立っているような感じがします。

動いている時に足のどの辺で一番体重を支えているか、そんな感じ。

人によって感覚の敏感な人と鈍い人がいるので本人的にわからない人もいますが、ケーセブンでは目視による評価をしています。

図にしてみるとこんな感じで、この図では土踏まずと母指球の間ぐらいで体重を一番支えているということを示しています。

多くの人の重心位置

多くの人の重心位置を見てきましたが、ここで支えている人が多いです。

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重心位置を変えると姿勢や動きが変わる

この重心の位置を制御できると、姿勢や動作のしやすさを変えることができます。制御の方法は後で紹介しますが、実際にずらす体験をしていただいた選手の感想として以下のようなものをいただいています。

例えば、サッカー選手の一歩目の速さを作り出す時に、この位置を1cmずらすだけで「動き出しの引っかかり感がなくなる」といわれました。

また、位置をずらすことで「気持ち悪さがあるけど、何かが変わる感じするのでテストしてみる」という選手もいました。

キネシオテーピングによる重心制御

それでは重心の位置を変更する方法を紹介します。

ケーセブンでは、足の裏にキネシオテープを貼ることで重心の位置を変更できることがわかってきました。こういう技術って「The スポーツ整体」って感じがしませんか?

貼り方的には2.5cm幅のキネシオテープを、足の裏の重心をかけたい位置に貼るだけです。

写真にしてみるとこんな感じ。2本貼ってあるけど、前の方に貼るサンプルと後ろの方に貼るサンプルというイメージです。実際には、重心を持っていきたい場所に1本貼ります。長さはだいたい足幅でOKです。自分の足で実測してみてください。

とても不思議ですが見事に位置が変わります。実験的に見つけ出したので、どういう原理でそうなるのかはわかりません。現場ならではの技そんな感じです。

なので、足の前方に重心を持ってきたい時には前の方に、後ろに持って行きたい時に後ろの方に貼ればOKです。やり方としては簡単でしょ?!

理想的なテーピング位置の探し方

では、重心位置を変えることができるとして、どこにしたらいいのかという話です。

一般的な傾向としてどんな感じになるかを紹介すると、

  • 前方に重心を持って行くと身体に力が入り、前傾姿勢になる。
  • 後方に重心を持って行くと身体の力が抜け、立ち姿勢になる。

という感じです。この傾向をベースに自分にとってどの辺に重心を置いたらいいのかを考え、テストして行く必要があります。テープを貼るのは簡単ですが、貼る場所を決めるのは難しいです。

前述のサッカー選手の場合などは1cmずらすだけで身体の動きが変化が実感できています。敏感めの選手ではありますが、こういった変化を生み出すことができるので、やらないよりはやった方がパフォーマンスを向上させられる可能性があります。

自動車レースなどでは、コースや気温やその他諸条件によって、サスペンションのセッティングを変更し最適化を図る努力がスタートギリギリまで行われます。今回紹介した技術で人の身体を道具として見て、さらにセッティングをすることができるようになりました。

作業としては簡単なので多くの人に利用してほしいと思います。

ちなみに、 ケーセブンとしてのおすすめのポイントというのはありますが、それは企業秘密ということで。というより、競技やその人の好みなども変わってくるので、ご自身で探していただくのが一番いいと思います。

場所探しのヒントとしては、「動きやすさよりもパフォーマンスを指標にする」ということが大切です。動きやすい身体を作るとパフォーマンスが最大化するということではなく、動かしにくくてもパフォーマンスを最大化する場所があったりします。これは本当に難しいと思います。うちでもまだまだ模索中です。

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まとめ

重心の位置が姿勢や動作のしやすさに大きな影響を及ぼすことを紹介しました。

何となくそんな話は聞いたことがあるような気がするでしょうし、指導も受けているかもしれません。ただ、今回の話は前後方向限定のものではありますが、テーピングで簡単に移動させられることや、そんなことぐらいでパフォーマンスが変わるという話は聞いたことがないんじゃないかと思います。

現在、ケーセブンの中ではかなりホットなテーマになっていて、多くのアスリートに試してもらっています。だんだんとデータが溜まっていき、より精度の高い情報となっていくと思います。

特に球技系の細かい動きをする人たちには有益度が高いと思いますので、ぜひ試してみてください。可能性は感じるけど最適点がわからない時には相談を頂ければ一緒に考えていきたいと思います。

ちなみに今回の話の施術やテストなどは全身調整、バランス調整のメニューの中で提供しています。メンテナンスをしたうえでの重心位置の制御をお勧めします。

ケーセブンは、こういったアスリートのパフォーマンス向上を目指すのが一番の得意分野なスポーツ整体院です。

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この記事を書いた人

Body Tuning Labo K7”代表の走尾(はしお)です。
人の身体、特に上昇志向の強いアスリートの動き具合を調整していくのが一番得意。
ほぼ100%の人が「自分の身体はちゃんと動いている」と思っているので、もっといい世界があることをお知らせしたい。
元コンピューターハードウェア設計エンジニア。たぶん、異色の転職組で人の身体への接し方が違います。それが結果の違いも生みます。

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