「身体が重い」の正体。筋トレやマッサージで解決しない理由

大学女子バレーボールの大会現場。エースアタッカーの調子が悪い。試合前に、都合でメンテをできなかったのがきいた。

翌日にも試合があったので、当日試合後に様子を尋ねると、「最近身体が重いんです…」と。

その場でチェックをしてみると、「動かない」という身体がどういうものなのかがしっかり表現されていました。
足踏み時、膝を持ち上げるような感じで脚を上げていると重く感じていることが多い。外目にもキレのない動きになっている。これが、太もも、しかも上の方で上げるように見えればOK。←この現象というか症状、この時に初めて気づかされました。

その後、治療院で日々患者さんを見る中で、この症状を確認していくと…、まったく同じ現象が、年齢も性別も関係なく繰り返されています。つまりは、日々の評価項目が増えた瞬間です。

この記事では、この身体が重い、という現象をどういう動きに見ているのか、その時に何をすると改善するのかを話してみます。

スポーツ現場でサポート選手に見た、「身体が重い…」とは

昔は、毎週のようにスポーツ現場に出て、日本中を飛び回っていました。自分も若かったです。
が、最近では、年に数回だけサポートに出向く感じ。ただ、やっぱり現場は、自分のレベルアップのための課題の宝庫でもあったりします。

僕自身のスポーツ現場でのスタイルとしては、試合開始の笛が鳴る前に、選手の身体がその性能をフルに発揮できるように調整するもの。だから、選手の訴えがあったり、僕が選手の動きに違和感を感じたときに、その場でどれだけ修正できるか、というところが肝です。

試合に見る選手の調子の悪さ

今回、たまたまエースアタッカーの選手のメンテが試合前にできませんでした。何か仕事を持っていたみたい。

で、試合を見ていると、どうにも動きが悪い。悪すぎる。キレがないし、パワー感もない。これは本人だけでなく、チームにとってもマイナス。

試合の後、選手に「何か問題あるの?」と聞いてみると「最近身体が重いんです」と。

えっ~、そうだったんだ。本来は、そのまま試合に出しちゃいけない状態でした。調整すれば、ほぼ解決した状態で出せていたと思います。

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実はアスリートだけではない

医学的知識のない、一般の人でも「あぁ、あの人疲れているよなぁ…」みたいに見える人っていますよね。

調子の悪い人には、何かしらのサインが出ています。今回のアタッカーの場合にはキレやパワー感がない。だけど、一般の人の日常にも同じようなことが見える。

脚が上がってない、重そうにだらだら歩いている。自分自身が感じることもあると思います。

これを、きちんと見える化するというか、言語化する、これが調整をするときに重要になってきます。

身体が重い、の検出・評価方法

調子の悪い人には、何かしら現象があります。僕自身、その部分に関して今まで見落としていた部分だったんだけど、今回はっきりと認識することができました。

で、僕は「足踏み」で評価をしています。足踏みって、その場でできるし、左右のバランスとか捻れとか、いろいろな情報が収集できる便利なもの。「動き」を見る評価で標準化しにくいため、実際にやるプロ治療家はほとんどいません。でも、その気になれば鏡の前であなた自身にもできるはず。

今回の身体が重い、これは脚の上がり方に注目します。上がり方?、みんな一緒じゃないの?と思うかもしれないけど、身体が重いと感じるときの特徴的な動きがありました。

身体が重い人の脚の上がり方

ほとんどの人が普段は意識をしていません。が、意識を向けてみてほしいです。脚を上げるって、実際に何をやっているのか。

たとえば、

  • つま先を持ち上げる
  • 膝を持ち上げる
  • 太ももの真ん中あたりを持ち上げる
  • 太ももの付け根を持ち上げる
    とかあります。たいていの人は無意識ですけど、意識を向けてみるとこのどれかに当たると思います。多分、つま先を持ち上げる感覚の人は皆無。膝か、太ももの真ん中あたりに人が多いでしょう。

これ位置が下がれば下がるほど、その人が「身体が重い」と主張する可能性が上がっていきます。逆に、僕の調整は、これをいかに高いところにもっていくか、です。

今回のエースアタッカーの足踏みも、膝で、嫌もう少し下のスネくらいで持ち上げる感じに見えていました。
ご自身でも重いと思ったら見てみてください。最初はわかりにくいかもしれないけど、わかればセルフケアで多少は修正できるかもしれないです。

修正方法

スポーツ現場で見つけたこの現象、日々の治療院での仕事でも同じように見かけます。年齢・性別に関係なくこの現象は確認できるし、ほぼ同じ施術で修正できます。

やること

やることはとっても簡単。たった二つのシール(テープ)を貼るだけです。
どちらも脚に関するシールですけど、貼る場所は下半身じゃない。首周りです。
治療んだと「なんで?」とまず聞かれますけど、いろいろ評価・検証した結果そこです。それ以上は難しい話。だから、そういうもんだ、と思ってください。

  1. 鎖骨の間
  2. 下あごと首の境目。水平から垂直に変わるところ

僕は治療院で、この二カ所にシールを貼っています。どちらかだけでもそれなりに効くけど、二カ所の方がいい。シールは素材的には何でもよくて、まず試してみたければ、セロテープを貼ってみてもいいです。身体は変わります。

マッサージとか他のやり方はどうか?

現象が変わるのであれば、やり方は個々の好き好きです。マッサージが好きな方はマッサージ屋さんに頼んでやってもらえばいいし、鍼とかやり方はいろいろあると思うので、お好きな手法を選ぶといいと思います。

その際、「身体が重いというのはどういう現象なのか」という具体的なものをセラピストに伝えられると、より精度の高い施術が受けられると思います。

ただし、トレーニングは別。トレーニングは筋出力を上げるもの。僕の手法は神経系の最適化です。だから、身体が重いからといってトレーニングをしても、この現象は改善しません。むしろ、疲労が増すだけかもしれない。
『身体が重い』という現象の原因が『神経制御』にあるなら、まずはその最適化が先です。

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原理的な話 ; なぜ首周りなのか

記事途中、下半身の問題をなぜ首周りなのか、をどうしても聞きたくなっちゃう人もいると思うので、少しだけ概念的な話をしてみます。

人の身体って、僕は大きく分けて3つに分けて考えています。

  1. 上半身
  2. 下半身

で、それぞれが連携して動くことがものすごく大事。人より、馬の方がわかりやすいかもしれないけど、走るには脚を使うけど頭を上げ下げしますよね。競馬に強い人なら瞬間的にわかる話。

つまり、身体はパーツで動くわけじゃなくて、全身で動いている。馬の首の上げ下げと同じことが人でもあって、ごくわずかだから気づく人はいないけど、僕らプロの解像度で見るとそれがわかる。

で、頭と上半身をつなぐところにちょっとした刺激をして「ちゃんと働いてね」と指示を与えるのがシールの役目。これで、人間でも首周りの刺激で脚が動きやすくなるってこと。

まとめ

僕は普段の施術の時に、痛いところとか、不具合の場所だけ何かしら施術するってことはあまりなくて、全体を見回す。

元々、アスリートのボディメンテナンスがしたくてこの業界に入ってきました。で、現場では「どうしたら選手のパフォーマンスを上げられるか、何が問題になっているのか?」を常にコートサイドから見て考えていました。その結果、四半世紀たってようやく見つけたものです。

もっと天才的な施術者なら、初心者の頃からすぐにわかっちゃうことかもしれない。とはいえ、この現象はなかなか見ているセラピストはいないと思います。まずは、ご自身の身体をご自身の眼で見てみて、何かしら見えたらシールやテープを貼ってみてください。ほんの小さなものでも身体が変わることに驚かれると思うし、脚が軽くなると思います。

これで楽に動けるようになる方がいらっしゃれば、とても嬉しいです。

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この記事を書いた人

Body Tuning Labo K7”代表の走尾(はしお)です。
人の身体、特に上昇志向の強いアスリートの動き具合を調整していくのが一番得意。
ほぼ100%の人が「自分の身体はちゃんと動いている」と思っているので、もっといい世界があることをお知らせしたい。
元コンピューターハードウェア設計エンジニア。たぶん、異色の転職組で人の身体への接し方が違います。それが結果の違いも生みます。

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