治療業界も異業種を見渡すといい治療ができるという話

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昔、10年以上コンピュータの回路設計をしていたことがあって、今は脱サラでこの仕事をしている走尾潤です。

多くの治療に携わる人には、学校も医療系を出て社会に出てからずーっと医療関係という人が多いです。僕が転職して入った接骨業界では、社会人経験を持ってから入ってくる人も比較的いますが、それでも全体から見たら少ないです。

異業種を見渡そう

人ビジネス界ではよくいわれることですが、「異業種を研究(参考)しろ」というのがあります。自分の業界だけを見ていると視野が狭くなるし狭くなっていることに気づけないということ。だから発展性に欠けて社会変化についていきにくくなるということでしょう。

僕が今いる業界系、人の身体を良くしていこうという業界もそうです。とても視野が狭い感じ。コンピュータというか工学部を出ているからそう思うのかもしれませんが、医学なら医学だけな感じの考え方が多いです。

例えば、治療系の話をネットで見ていても、いろいろな人と話をしても筋力崇拝主義と思えるものがあります。

例えば、「左右のバランスが悪かったら、弱い方を鍛えましょう(強くしましょう)」というもの。たぶん、「そんなの当たり前じゃないか」と思う人も多いと思いますが、それこそが視野の狭さの象徴です。

というのも「バランス」が狂うとしたら、その原因はたくさん考えられるはず。でも、現実的には他の原因の検討がされることはほとんどなく、弱い方のトレーニングになってしまう。とくに、スポーツ系は顕著です。

「筋肉」を考える場合にも「強い」か「弱い」になってしまいます。体幹が弱いから鍛える、膝が痛いから太ももを鍛える、古傷が痛むから鍛える…、みたいに何でもかんでも「鍛える=強くする」が蔓延しています。

筋力が強ければ万事OKという発想です。でも、これは違うと思うんですよね。筋力にも特性というものがあります。力を入れようと思ってから実際に入るまでの出力特性とか。

自動車関係を当てはめてみる

以前、自動車競技をしていて、工業製品を理解しないといけないことがありました。その時の考え方を応用していくと筋出力だけに目を向けていてはパフォーマンスがでないです。

例えば自動車業種に目を向けると、自動車のエンジンとかだったら回転数の上がるスピードとか重要視されます。空ぶかしでもアクセルを踏んでからレッドゾーンまで10秒とかかかったら使い物にならないですよね。

OHLINS

あと、足回り部品の重要部品であるショックアブソーバー。自動車競技をしていたときにはオーリンズというメーカーを使っていました。このオーリンズのウェブサイトには特徴として、

オーリンズの特徴である最高精度のパーツ群による驚くべき低フリクション性が優れた初期作動性を実現しています。

とあります。減衰力の強さではなくて初期作動性が重要視されています。

つまり、医療系業界に目を戻したときに、筋力至上主義ではなくて筋出力特性なども考えてもいいんじゃないかなと思うわけです。実際、医療業界系にも初動負荷という考え方もあって、絶対筋力はそれほど重要視されていないと思います。イチロー選手とか採用しているようです。

K7”ではどうしているのか

K7”では初期反応を最重要視しています。反応速度です。

例えば、歩行では必ず着地をしますが、足が地面についた瞬間に身体全体を支える筋力が出力されるかどうかが重要になります。これが遅いと支えきれない分横方向にズレがでて、一般的にいうバランスが悪い状態になります。

反応速度を上げるのが合理的な発想ではあると思いますが、一般的には弱いんだから筋トレしろとなります。筋力がついてくるまでにどれだけ時間がかかるんだ…、とか筋力がついたって反応が遅かったら状況は変わらないだろ…、とか思います。

出力特性をみていくのは難しいです。全体としての特性に影響する要素が多いです。入力→処理→出力のパス全体がきちっと働かないと出力特性は良くなりません。

まとめ

このように、工業系では当たり前の発想を医療系に持ち込むと更に治療効果が上がっていくと思います。他の業界の発想を取り入れることは簡単ではないのかもしれませんが、挑戦する価値は充分にあります。

この記事では、治療系の話を中心に書きましたが、治療院経営とかも異業種の発想は大事だと思います。と、そこはうちは弱いですけど…。

この記事を書いている人

走尾 潤Body Tuning Labo K7"代表 / Body Tuner

もともとは、富士通系のコンピュータメーカーでハード設計を11年くらいした。
ある時、運動選手のケアがしたくなり、脱サラ、接骨院開業。本格的にケア事業をするために、現在の自費治療院を開設。
今では、世界に挑戦するジュニアテニス選手やプロ選手。3時間を切る、比較的早い市民マラソンランナー、ダンサーや俳優などのケアサポートを行う。

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