科学は進歩しているのにスポーツ界に根性論が残るのはなぜか…

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人の身体をメンテナンスしていくと、いわゆる職人の人たちの身体の調整が実は面白いんじゃないかと気づき始めている走尾潤です。

根性で筋トレ

さて、この仕事を始めてから20年位、ずーっとスポーツをする人っていって人様の身体に関わってきました。さすがに、このくらいの経験値を積むと見えてくることもあって、いろいろと理想と現実のギャップに悩む毎日だったりします。

スポーツ業界をみると、星一徹さんがちゃぶ台をひっくり返すシーンはそれほど見られなくなったのかもしれませんが、大リーグボール養成ギプスは形を変えしっかりと残っています。

そもそもあなたは星一徹とか大リーグボール養成ギプスを知らないかもしれませんが、それくらい昔のものが実は今でも残っているってことです。

日本には国立スポーツ科学センター(JISS)というのがあって、最先端のスポーツ科学が研究されています。ただ、多分ですけど、ここは世界と戦うためにスポーツ科学が研究されていて、その研究内容や成果は機密性が高いようで外部にはほとんど情報として出てきません。

つまりは、ナショナルチームに入らないとここの研究成果には触れられないんじゃないかと。これも多分なんですけど、JISSでは比較的ソフトウェア的なことが研究されているんじゃないかと。トレーニングの方法とか量とかタイミングとか。もちろん栄養的なこともあると思います。

そういう形のないものが研究の主体になっているような気がします。商品開発の場ではないだろうから。

一方、スポーツ全体を見回すと、ナショナルチームには入れない人がほとんどなわけで、国が後援する最先端スポーツ科学ではなく民間の商品やサービスを通して情報を得ることになると思います。「民間の商品やサービス」を通してです。

つまり、営業をされているということ。

例えば、子供へのプロテインとか。メーカーの科学者たちに聞いたって「使わなくたっていいよ」って答えるが多くて、でも商品になっています。彼らは仕事として売らなきゃいけないんです。本当は、ご飯をバランスよく必要量を考えて食べていれば、大抵のものは要らなかったりするんですね。

でも、そういうことじゃなくって、メーカーは売らなきゃいけないので、スポーツ団体にサポートという形で入り込み「これを摂らなきゃ勝てないよ」みたいにいいます。全部が嘘だというつもりはサラサラなくて、しっかりと研究もして作られているとは思いますが、結局のところ使わなくてもいいよってところに落ち着くことが多いんじゃね、ってことです。

まさに、現代の大リーグボール養成ギプスです。

そんなことは世の中にいっぱいあって、ダイエットのためにスポーツクラブに入って運動しようとか(しないよりはいいと思うけど)、レースの前日にはカステラを一本食べようとか、かつを食べようとか、遠征に行ったら現地の美味しいものを食べるっていうのもありますね。これらって科学的とは全然思えなくて、たくさんの営業に晒された結果の選択に思えます。

自分の仕事に絡めていえば、よく聞くのが「少しくらい痛みがあるのは当たり前で、それで休むやつは使えない・使わない」とか、「痛みがあったら筋トレでなんとかしろ」とか、そういうの。痛みを我慢してでもやれって、そういうの根性論の典型ですね。

ずーっと筋トレ筋トレっていわれてきたけどなかなか良くならないっていう人が、ちょっとシールを貼るだけで痛みが消えたり、さらに身体が安定するっていうのはよくあること。それって「筋トレ」っていう視点が違ってたってことだろと思うわけです。そういう評価はされずに、やった感が評価されがちということ。

誤解を生じると嫌なので弁明しておくと、根性論が悪いというつもりはないし、科学最高っていうつもりもないです。スポーツだったら、最後は根性だと思うし。

科学の時代に根性論が残るのは、こういった背景がありそうです。根性ってやった感があるし、科学って一部に人にだけ適していると思われがちな感じもするし。

でも、強くなりたいとか上手になりたいのであれば、最初から根性論だけじゃ難しいだろうなと。科学も取り入れないと難しいだろうなと。科学は表に出てこなくて商品やサービスはたくさん出てきて身近なんで、どうしてもなびいちゃうだろうけど。

今のところ、根性論のほうが科学よりも優位に立っている感じなので、科学を取り入れると周りよりも安全に強く・上手になっていくと思います。大変なこともあるとは思いますが、是非科学を取り入れていく先鋒になっていただけたらなと思います。

この記事を書いている人

走尾 潤Body Tuning Labo K7"代表 / Body Tuner
K7“代表の走尾(はしお)です。
工学部を出て、富士通系コンピュータメーカーで回路設計を11年以上経験してから人の身体の業界に入ってきました。
今の仕事も四捨五入して20年に入ってきて、かなりレベルが高くなってきています。
コンピュータ業界で培った考え方、アルゴリズムを人の身体を良くする手法に取り入れ、大きな成果を上げています。また、常に手法の修正を行っており、進化する施術を提供しています。
お客さまにはアスリート、ダンサー、職人さん、芸術系の方が多いです。
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