僕には、目の前で足踏みを数歩してもらうとわかることがあります。
たとえばサッカーやバスケットボールの選手であれば、相手と一対一になった時に左右のどちらの方が動きやすいか動きにくいか、相手に動かれたら嫌なのは左右どっちなのか、そんなことがほぼわかります。
心を読むわけでも、目線を見たりするわけでもないです。足踏みの姿から分析できます。
これは、タイトルにもなっている「力の入り方に左右差がある」のが根本です。これにより足踏みをしたときに身体のぶれにも左右差が生じます。たぶん今この文章を読んでくださっているあなたにもあります。というか、左右差のない人に会ったことはいままでにありません。
この左右差、世の中ではほとんどいわれないけど、ケーセブンでは当たり前にチェックと修正をしています。
そもそも人の身体には、力の入り方に左右差がある
たぶん、多くの人は「自分の身体のことは自分が一番わかっている!」と思っています。テレビドラマとかでも聞きそうなセリフですよね。
でも、それはほとんどの場合間違いです。自分の身体のことなど、これっぽちもわかってないじゃないか、と思わされることは日常茶飯事です。
で、この記事的に読んでいただいている方々にはぜひとも知って欲しいことがあります。
それは、「人には自分自身で気づいていない固有症状がある」ということ。で、その一つが力の入り方の左右差です。
何だそりゃ?って感じですよね。
固有症状としての左右差
固有症状という言葉を使いましたが、それが適切かどうかはわかりません。一人一人が固有に持つ身体の特性というか癖というか、のことです。この記事では、とりあえずそういう言葉を使います。
多少でも理解を深めていただくために、事例をあげます。
利き手と性格の例
で、たとえば利き手。日本人の場合は、大体90%の人が右利きで、10%の人が左利きといわれます。理由はわからないし、自分で決めたわけでもないので、その人固有の物だといえると思います。なので、利き手は固有症状の一つです。
まぁ、利き手は後からある程度は変えることができるようではあります…。
あと、たとえば性格。短気だとか気長だとか。これも生まれながらに持っているものですね。これは後から変えることって事実上無理な気がします。「性格変えろよ」っていわれても「無理っ!」って思いますよね。これもその人ごと固有のものなので、固有症状の一つ。
力の入り方の左右差と固有症状
で、タイトルにもある「身体の左右差」ってこれと同じで、そもそもみんなが持っているその人固有のもので、固有症状の一つといえます。
では、力の入り方の差があると、何が起こるのでしょうか。
左右差が引き起こす具体的な問題
さて、人には自分自身で気づけない固有の症状があって、その一つが力の入り方の左右差です。
テスト方法とその結果
ケーセブンでは、施術の際に必ずこの左右差を見るためにテストをします。たとえば、仰向けに寝てもらって、脚を上げてもらって、その脚をそっと押し下げます。問題なければ、脚は下がりません。で、力がうまく入らない方は下がってしまいます。
目一杯の力で一気に押せば、誰だって脚は下がります。が、押すのは本当に「そっと」です。そっとでも抵抗できずには脚は落ちていく。ほとんどの人が、不思議な感覚を味わいます。力を入れている(つもり)なのに…、と。
これが、半身で上から下まで同じように起こります。右脚に力が入りにくければ、右腕も、右の腹筋も入りにくいです。身体全部の同じ側の半身に力が入りにくいです。あなたにもあります。ほぼ間違いなくあります。多分気づいていないけど。
3つの重要なポイント
で、この左右差によって引き起こされるのが、よくわからない痛みだったり、癖の様に壊れる関節だったりします。
なので、「力の入り方の左右差」について知っておいて欲しい3つのポイントがあります。
- これを修正すると怪我をしにくくなる
- これを修正しないと、怪我をしたときの治りが悪い
- これを修正すると身体の動き具合が向上する
やっぱ、修正した方がいいように思いませんか。個人的には常時調整すればいいのに、って思います。
ちなみに、冒頭に書いた一対一での話も、力の入り方の左右差による足踏みの左右のブレができるので、どっちが苦手なのかがわかります。それを見分けられる選手がいたら嫌ですね。普通はいませんけど。
左右差の修正方法
ケーセブンでの対応
ケーセブンで細かくメンテしているスポーツ選手は、定期的に左右差がなくなるようにしています。なので、動きにも左右さがあまりなくなっていると思います。利き手/利き足の話はあるから、まったく左右が同じように動くわけじゃないですけど、左右差放置の選手よりもかなり有利になっていることは間違いないです。
左右差があることに気づいている選手はほとんどいません。なぜなら、無意識的に起きているものだから。
無意識的に起きて、気づいてもいなければ自分で修正することはできないですね。外部から評価してもらって、修正してもらうしかないです。
筋トレではなく神経系の問題としての対処
ちなみに、一般的には左右差を見つけられると、「力が入らないのだから筋力不足だ。筋トレせよ!」と指示されるようです。でもこれ、対策は筋トレじゃないと僕は考えています。
というのも、テーピング系の施術で、その場で力が入るようになるからです。筋力不足だとしたら、筋トレして結果が出るまでに数カ月を要するはず。その場で左右差がなくなるということは、筋力不足ではないということ。
ケーセブン的には、これは神経系の問題だと考えています。ちっちゃいシールを貼るだけでその場で身体が変わるので、間違ってないと思います。
神経といっても、感覚の不安定さに由来すると考えています。身体にあるセンサーの問題。なので、このセンサーの感度を調整してあげると、身体に正確な情報が入るようになって、結果としてしっかり力を入れられるようになるというメカニズム。
とっても簡単にいうと、感覚が鈍いから力を入れられなくなっていた、そういうことです。
まとめ
ケーセブンでは、すべての人がご自身の身体に力の入り方の左右差を持っていて、それがトラブルの根源的な原因になっていると考えています。なので、まずはこれを修正するところから始めます。
もちろん、その人ごとの癖というか特性というか、そういう固有なものなので、一度修正したら未来永劫修正不要とはいえません。ある程度の時間で左右差は出てきてしまうので、定期的にメンテをしていきます。
運動選手だけでなく、肉体系仕事の方でも定期的な調整を受けてくださる方はいらっしゃいます。自分の身体がちゃんと動いてくれた方がいい人には結構貢献できている感じですね。
メニュー的には、「バランス調整」があります。一般の方も、アスリートにも使っていただけます。左右差を取り除くだけでなく、前後差も同じようにあるので、これも修正します。
怪我の予防や、身体が動きやすさが得られるので、身体をたくさん使う方にはぜひともご利用いただきたいと思います。
マジ結構変わります。