プロのボディチューナーが伝授する、「試合前・試合中に身体の動きを良くする3つの方法」。スポーツ少年団で講習会を開いた2

先日の土曜日の午後、4月に続いてバレーボールのスポーツ少年団で身体の使い方講習と選手の身体のメンテナンスをしてきました。

前回は1回目の講習会で、どういう意識で身体を使うとパフォーマンスが向上するのか、という辺りの話をし、練習しました。

たった1回の講習で、すべての選手がこちらの話したことを完璧マスターするなどとは思ってもいません。が、今回の講習で探りを入れてみたところ、前回の講習内容が多少なりとも意識に残っていてよかったです。

今回は、大きな大会前ということで、試合の前での高いパフォーマンを発揮するための事前準備的なこと3つを話しました。

試合で無意識のうちにパフォーマンスが下がることを防ぐ方法、力みの減らす方法、そして感覚を研ぎ澄ますことでの反応の向上させる方法を伝えました。

試合前に、個々のパフォーマンスを向上させるためにできることは、必ずしも肉体的なこととは限りません。

競技スポーツとは読んで字のごとく「技を競う」スポーツ。つまり、相手がいるということ。

自分のレベルアップだけではあまり意味はなく、相手よりもレベルアップをする必要があります。できる範囲での努力ではなく、できる限りの努力をできるよう、情報提供も行っています。

試合前・試合中に身体の動きを良くする3つの方法

講習会で選手たちの伝えた試合前にパフォーマンスを向上させるための3つの方法について紹介します。

耳に入る言葉によって身体の反応速度が変わる

人の身体は、単純に筋肉の量で強さが決まるわけではありません。人の身体が動く仕組みを考えると、が非常に重要な役割を果たしています。

ということは、脳の状態をいい状態に保つことがとても重要ということになります。

で、ケーセブンでの現場での経験上問題視しているのが、言葉の影響力です。

人は、耳に入る言葉によって身体の反応速度が変わることがあります

その人にとって悪い言葉が耳に入ると身体の反応が悪くなり、逆に良い言葉が耳に入ると反応が良くなります。なので、悪い言葉が耳に入った場合には、良い言葉での上書きが必要です。これは頭の中でイメージするだけでは効果は出ません。実際に口に出し、音にして耳から入れることが必要です。

言葉の良し悪しは、それぞれ個々の脳内での評価に基づいていると考えられます。人々にとって「バカ」という言葉は、普遍的に否定的な意味を持つ言葉の一つです。スポーツ現場などでよく耳にする指導者が選手を罵倒するような言葉のほとんども、悪い言葉といっても過言ではありません。もちろん、他にも悪い言葉が存在する可能性はあります。

なので、スポーツ現場で指導者の方が選手を罵倒する。これは本当にやめてもらいたいです。全然関係のない隣のコートで試合をしていたとしても、耳に入れば影響を受けてしまうからです。とても厄介なのが、「自分がいわれているかどうかは関係なく、とにかく耳に入った瞬間に影響を受けてしまう」ところです。

で、反応を良くする言葉は…、いろいろと探してみてください。マル秘なのです。

スポーツ選手の緊張や力みを解消する方法

スポーツ選手が緊張による力みに悩んでいる場合があります。緊張は適度な場合にはパフォーマンスの向上に役立つこともありますが、多くの場合、ただの力みがパフォーマンスを下げてしまいます。

力みを解消するためには、日々のトレーニングを継続する必要があり、数カ月かかることもあります。しかし、効果的な方法を実践することで、力みを解消し、パフォーマンスを向上させることができます。

以下に、力みを解消する方法をご紹介します。

  1. 自分の心臓の拍動を手を使わずに身体の内部から感じ取ることを試みます。達成するためには、集中力を高め、心臓の鼓動を意識的に感じる必要があります。これにより、リラックス状態に近づくことができます。
  2. 手の指先で心臓の拍動を感じ取ることを試みます。手の指先を使って心臓の鼓動を感じるために、集中力を高め、感覚を研ぎ澄ませる必要があります。
  3. 足首よりも先の部位で心臓の拍動を感じ取ることを試みます。身体の遠い部位で感じることによって、より深いリラックス状態を実現することができるかもしれません。
  4. その他、自分にとって効果的な場所で心臓の拍動を感じ取ることを試みます。各個人によって最適な場所は異なるため、自分に合った場所を見つけることが重要です。
  5. 各試みは最大15秒間行います。時間を制限することで、集中力を高め、効果的に力みを解消することができます。
  6. 毎日継続しましょう。最初から完璧に感じ取ることができるわけではありませんが、気にせずに毎日取り組むことが大切です。徐々に感じることができるようになることを目標にしましょう。

これらの方法を実践することで、スポーツ選手は力みを解消し、よりリラックスした状態で最高のパフォーマンスを発揮することができるようになります。日々のトレーニングを通じて、力みを克服し、目標を達成しましょう。

スポーツ現場でも取り入れられる!2分間で感覚を鋭くする方法

元々感覚の鈍い人がいるため、その感覚を少しでも敏感にするためのトレーニングを行います。実際に、トレーニング前後の反射テストで改善が確認されています。このトレーニングでは、マインドフルネス系の技術を応用します。

小学生を対象としていることやスポーツ現場では時間が制約されるため、今回の講習では2分間の時間を設定しています。実際には、通常は10分ほどの時間を取ることが望ましいですが、このような制約があるため、短い時間で効果を得ることを目指しています。

まず、目を閉じて自分の身体に意識を向け、微妙な揺れを感じ取ることに集中します。揺れを感じることができれば、それを止めるための努力をします。ただし、揺れを止める際には、力を使わずに脱力し、揺れが最も減る重心位置を見つけるようにします。決して力で無理やり止めようとはしません。

時間が限られているため、2分間の集中的なトレーニングを行います。この短い時間でも、効果的なトレーニングを行うことで感覚の敏感さを向上させることが可能です。

感覚の鈍い人でも、この短い時間で集中的に取り組むことで感覚が敏感になります。小学生に対しても実施可能な時間枠であり、スポーツ現場でも取り入れやすいです。自身の進歩を確認しながら、この短い時間でも有効なトレーニングを行いましょう。感覚の敏感さが向上することで、スポーツや日常生活においてもより素早く正確な動作が可能となります。

競技スポーツにおいて相手に勝つために必要な意識とは?

「ただ単に日々練習をして、自分の能力を上げる」という意識だけでは、競技スポーツに参加するには不充分です。競技スポーツは、冒頭にも書いた通り「技を競い合う」ものであり、相手に勝つことが目標となります。自身の能力を向上させることに重点を置かず、相手よりも優位に立つことに意識を向ける必要があります。

そのためには、可能な限り取り入れるべき方法や環境を作り上げる必要があります。今回の講習会では、この視点についてお伝えしました。周りの競争相手と同じことをしていては、結果は変わりません。新たなアプローチや、他の人が気づいていないことや実践していないことを取り入れる必要があります。

身体のメンテナンスは、まだまだ広く普及していない分野ですが、ぜひ取り入れていただきたいと思います。身体のメンテナンスに対しては、必要性を感じない方やその意義を理解しづらい方も多いかもしれません。それは個々の考え方によるものであり、周りからどうこういうものでもないです。あくまでも希望的な感じ。

ただし、相手よりも強くなることを考える必要はあると考えます。競技スポーツでは、相手に勝つためには自身の能力を最大限に引き出す必要があります。初心者の方でも、この視点を持ちながら努力を続けることで、自己成長と競技の向上を実現することができます。

まとめ

身体は些細なことでも変化を起こします。その変化は時に微妙で気づきにくいものもあります。しかし、これらの小さな変化が積み重なることで、大きな変化となります。そして、他者との差が徐々に広がっていくのです。

もし何か良い成績を収めたいと思うのであれば、それに見合った準備が必要です。今回お伝えしたことも、それほど難しいことではありません。ただし、「やってみる」という意思と決断が必要なだけです。実際には、そんなに大げさなことではないのですが、意外にもそれが重要なのです。

ぜひ一度試してみてください。そして、素晴らしい成績を収めてください。もし上手くいったら、ぜひご報告いただければ幸いです。初心者の方でも、優しく取り組むことで大きな成果を得ることができます。あなたの成長と成功を心から応援しています。

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この記事を書いた人

Body Tuning Labo K7”代表の走尾(はしお)です。
人の身体、特に上昇志向の強いアスリートの動き具合を調整していくのが一番得意。
ほぼ100%の人が「自分の身体はちゃんと動いている」と思っているので、もっといい世界があることをお知らせしたい。
元コンピューターハードウェア設計エンジニア。たぶん、異色の転職組で人の身体への接し方が違います。それが結果の違いも生みます。

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